お赤飯
なぜ祝い事や神事にはお赤飯がつきものなのでしょうか。
神前に米を供えるのは日本の古くからの習慣ですが、
古代(鎌倉時代ころまで)の米は赤かったのです。
白い米を食するようになってからも神前には変わらずに
赤い米をお供えするためにわざわざ小豆を使って赤くしていました。
また、赤は陽力、霊力、生命力のあるものと信じられ、
神事のあとには直会(なおらへ)としてこれを炊いて、
神と同じものを食べる、皆で分け合って食べることにより
新たな生命力が宿ると考えられたのでした。これを〈共食信仰〉と呼びます。
また、日本で米が穫れるようになった頃から、
それまでのヒエやアワと同じように炊いて粥にして食べていました。
これを弱飯(ヒメイイ)といいケの日(普段の日)の食事でした。
のちに中国からコシキという蒸し器が伝わって、
米をふかしても食べるようになる、これを強飯(コワイイ)といって
ハレの日(神事の日特別の日)の食事として分けていました。
これコワイイが「おこわ」の語源です。
一般の祝いごとに赤飯を作って食べたり配ったりする風習は、
江戸時代中期からです。小豆めしは白米中心の栄養摂取から
くるカッケの予防にもなり、赤飯は喜ばれました。
しかしここでも生きているのは〈共食信仰〉です。
祝う人祝われる人が同じものを食べることの意義が重要視されています。
お彼岸のおはぎにもいえることですが、このやり取りを繰り返すことに
地縁や血縁の共存意識を培ってゆきます。
お赤飯の重箱にはよく南天の実を添える習慣があります。
これは「難を転ずるように」ということで、こちらだけの内祝いですが
先様にも幸多くという心遣いです。
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